2月15日 定紅 (ていこう)

定紅(ていこう) – Teikō

 

「春のぬくもりが、空間の奥に定着するとき、色は静かに深まる。」

2月15日の、色暦

「定紅」は、春の気配が、
空間の奥に“質感”として定着するような、淡い紅霞の色。
それは、香でも光でもなく、
空間そのものが春に染まりはじめる瞬間を映す色です。

朝の光が、障子越しに落ちるとき、
そのやわらかさは、もう“春の質感”になっている。
梅の蕾が、咲く準備を整えているように、
空間もまた、春のぬくもりを受け入れる準備をしている。

器の中の香が、空間に溶けていく時間。
その香りは、漂うのではなく、
空間の奥に“定着”していくように感じられる。

この色は、
「空間の質感」や「ぬくもりの定着」。
春は、ただ通り過ぎるのではなく、
空間の奥に、静かに根を張っていく。

暮らしの中の定紅

• 障子越しに落ちる光が、空間の質感として定着する朝
• 白磁の器に残る香が、空間に染み込むように広がる瞬間
• 咲きかけの梅が、空間の奥に春を定着させる気配


定紅は、WABISUKEが大切にする
**「素材の深まり」や「空間の記憶」**と響き合う色。
見えないものが、空間の奥に根づくという、
やさしい季節の詩です。

---

備考と語源

「定紅(ていこう)」は詩的造語であり、伝統色ではありません。
「定着」と「紅」が重なり合う語感から生まれた、
春のぬくもりが空間に定着する瞬間を映す色です。

・類似する色には「紅霞」「淡紅」「桜鼠」などがありますが、
「定紅」はより“空間の質感”や“ぬくもりの定着”に焦点を当てた色です。

「春のぬくもりが、空間の奥に定着するとき、色は静かに深まる。」

wabisuke.kyoto