書道と文字の魂

書道と文字の魂
— 静けさの中に宿る、かたちを超えた響き
墨の香りが立ちのぼるとき、筆先に宿るのは技術ではなく、祈りのようなものかもしれません。書道とは、ただ美しく文字を書くことではなく、言葉の奥にある「魂」をかたちにする行為。WABISUKEが大切にしているのは、その静かな衝動です。
文字は記号ではなく、感情の器
「ありがとう」と書くとき、筆の速度や力加減に、書き手の心が滲みます。同じ言葉でも、誰が、どんな気持ちで書いたかによって、まったく違う表情を見せる。それが書道の不思議であり、魅力です。
WABISUKEでは、商品名やパッケージに使う文字にも、そうした“気”を込めています。たとえば「和」の一文字に、季節の移ろいや人と人との距離感、そして未来への願いを託すように。
書は「間」を描く芸術
書道において、もっとも重要なのは「余白」かもしれません。墨の濃淡や筆の流れ以上に、文字と文字の間にある静寂が、全体の調和を生み出します。
この「間」は、日本文化の根底にある美意識でもあります。茶室の静けさ、庭の石の配置、そしてWABISUKEのデザインにも通じるもの。私たちは、言葉の“隙間”にこそ、物語が宿ると信じています。
100年後に残る文字を
WABISUKEが目指すのは、ただ流行に乗る言葉ではなく、時代を越えて響く言葉。書道のように、時間をかけて磨かれ、受け継がれていく言葉づかいを大切にしています。
たとえば、商品に添える短い詩や、SNSで発信する一言にも、未来の誰かが読んだときに「何かが伝わる」ように。それは、書道が一枚の紙に込める“永遠”と、どこか似ているのかもしれません。