面影【能面染め帆布バッグ】

「面影」— 能面染め帆布バッグ
静寂の中に語られる、千年の物語。
このバッグは、伝統的な能面の意匠を帆布に染め上げた帆布のバッグ。黒地に浮かぶ白と生成りの面は、怒り、哀しみ、喜び、無念——人の心の奥底を映す表情たち。
持ち手とショルダー紐には、柔らかな生成りのキャンバス地を使用。紐は取り外し可能で、トートとしてもショルダーとしても使える二面性を持ちます。
日々の装いに、静かな力と物語性を添える一品です。
※こちらの商品はオンラインショップでは販売しておりません。店頭または特別な展示会でのみご覧いただけます。
---
能と能面について:
能は、室町時代に成立した日本の古典芸能で、幽玄の美を追求する舞台芸術です。言葉を削ぎ落とし、動きを極限まで洗練させることで、観る者の心に余白と深みを残します。
能面は、演者が身につける仮面であり、単なる顔の代替ではなく「感情の器」です。
たとえば「小面(こおもて)」は若い女性の清らかさを、「般若」は嫉妬と怒りに燃える女性の怨念を、「翁」は祝福と長寿の象徴を表します。
面は角度や光によって表情が変化し、演者の動きとともに観客の心に語りかけるのです。
このバッグに染められた面々は、そんな能面の象徴性を日常に引き寄せ、持つ人の内なる物語をそっと映し出します。