12月3日 色暦 氷室鼠 (ひむろねず)

12月3日の、色暦
氷室鼠(ひむろねず) – Himuronezu
「静かに眠る、冬の記憶。」
「氷室鼠(ひむろねず)」は、古い氷室(ひむろ)に眠る氷のような、くすんだ灰青色。
冬の山奥、雪に閉ざされた石室の奥に、静かに保存された氷。
その冷たさは、ただ冷たいのではなく、時間を封じ込めた静寂の色です。
暮らしの中の氷室鼠
• 古民家の土間に残る、冬の影
• 凍った井戸の縁に宿る、灰青の光
• 冬の朝、墨絵のような山の輪郭
氷室鼠は、**「静けさの中にある記憶」**を映す色。
WABISUKEが大切にする「余白」や「見えないところに宿る美しさ」に通じる、沈黙の詩情を持っています。
参考文献
• 『日本の伝統色』 紫紅社
• 『色の名前507』主婦の友社
• 『氷室と冬の文化誌』 暮らしと色彩研究会