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  • 海を越えたまなざし  鑑真と、日本に根づいた光

      海を越えたまなざし — 鑑真と、日本に根づいた光 「わたしは、ただ、渡りたい。」 そう願ったひとりの唐の僧がいた。六度の渡航に挑み、五度の失敗を重ね、ついには両眼の光を失ってなお、彼は東の海を渡った。その名は、鑑真(がんじん)。奈良時代、天平の空に、静かにして確かな光をもたらした人物であ...