STORIES
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光と香のひとひら 清少納言と『をかし』のこころ
光と香のひとひら──清少納言と「をかし」のこころ 千年の時を越えて、今もなお、私たちの胸をときめかせる言葉があります。 「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは…」 これは、清少納言が『枕草子』の冒頭に記した一節。彼女が見つめたのは、ただの季節の移ろいではなく、光の濃淡、空気の香り、そ... -
清寂の緑:抹茶が語る、時間と心の物語
清寂の緑:抹茶が語る、時間と心の物語 静けさの中に、ふと立ちのぼる湯気。湯呑みに注がれた一杯の抹茶が、私たちの心をそっと包み込む。忙しない日常のなかで、ほんのひととき立ち止まり、深く息を吸い、抹茶の香りに身を委ねる。その瞬間、時間はゆるやかに流れ、心は静寂のなかへと還っていく。 抹茶と...