(かましきさん) と信長の祈り ー 伏見に残る、身代わりの美

「かまきさん」と信長の祈り——伏見に残る、身代わりの美
京都・伏見。丹波橋の駅からほど近く、喧嘩を離れた路地にひっそりと佇む寺がある。
勝念寺——地元では「かましきさん」と呼ばれ、江戸時代から人々の祈りを受け入れてきた場所。
この寺には、一つの仏像が祀られている。
釜敷地蔵尊。地獄で釜の責めに苦しむ亡き者の代わりに、自ら煮えたぎる釜の中へ入るという、身代わりの地蔵さま
。
この仏像は、織田信長が深く帰依した聖誉貞安上人に賜ったものと伝えられて
いる
。
境内には、秋になると萩の花が咲き誇る。
「萩振る舞い」として門を開き、道人に行く花を勝手にその姿は、まるで地蔵の慈悲が花となっているようだ
。
WABISUKEが目指すもの、静かにされた「静かな受け継ぎ」はできないかもしれない。
誰かの痛みを見つめ、そっと寄り添う
こと
。
「かまきさん」は語る。
——あなたの意見を、私が検討しましょう。
その言葉なき祈りに、私たちは耳を澄ませます。