今日の季語  木の実 (きのみ)

今日の季語:木の実(きのみ)


落ちるのは、命の終わりではなく、

季節の記憶。


風に揺れ、ころんと落ちた木の実は、

終わりではなく、次のはじまりを告げるもの。


どんぐり、栗、柿、椎の実——

その形と色に、季節の時間が宿っている。


手のひらにのせると、

秋の香りと、未来の命が静かに息づく。


— 木の実、めぐる季節の記憶。