京都.大原三千院 苔とわらべ地蔵に包まれる、静寂の旅

京都・大原三千院|苔とわらべ地蔵に包まれる、静寂の旅
京都の北東、大原の里に足を踏み入れると、時間があっという間に暖かくなる。
三千院の参道を歩くたび、苔の絨毯に包まれた風景が、心の奥に静かな波紋を広げてゆく。
苔の海に感動した
境内に入って、まずは目に飛び込んでくるのは、柔らかな苔に包まれた庭園。 その
中に、そっと佇むわらべ地蔵たち。丸い
頬、閉じた瞳、寄り添う姿。
「恋に疲れた女がひとり…」
そんな歌詞がこんなに、ここには「癒し」が
ある
。
「一念三千」の教えに触れる
三千院の名前は、天台宗の言い伝え「一念三千」に由来する。
一瞬の心の動きに、三千の世界が宿るという考え。
この庭園を歩くと、その言葉の意味が、肌で感じられるような気がする。
縁側に腰を録画、庭を眺める。
水の音、風の揺らぎ、苔の呼吸。 それら
が、今この瞬間の「世界」なのだと思う。
写経と静寂の時間
客殿では、写経体験もできる。
筆をとり、心を整え、文字を一つずつ丁寧に綴る。
それはいわば、言葉の瞑想。
書き終えたあとは、心がすっと澄み渡る。
参道の余韻と、大原の記憶
三千院を後にして、参道を歩いています。
柴漬けの香り、手作り雑貨、そして大原女の歴史。
かつて京の町へと歩いていた女性たちの姿が、今もこの道に息づいている。
侘助のひとこと
三千院は、ただの観光地ではありません。
それは、静けさと微笑みが共鳴する「詩のような場所」。
苔の緑に包まれたわらべ地蔵の姿は、WABISUKEの哲学——「静けさの中にある豊かさ」ならでは。
次回は、寂光院や宝泉院にも足を伸ばしてみましょう。
血天井の記憶と、額縁庭園の美しさが、また別の物語を紡いでくれるはずです。