STORIES

  • 12月1日 色暦 氷色 (こおりじろ)

    12月1日の、色暦 氷白(こおりじろ) – Kōrijiro 「凍てつく朝、光をはらんだ白。」 「氷白(こおりじろ)」は、冬の朝に張る薄氷のような、冷たさと透明感を併せ持つ白。雪の白よりも硬質で、白磁よりも淡く、光を受けてかすかに青みを帯びるその色は、静けさと緊張感、そして希望を感じさせます...
  • 11月30日 色暦 雪の下 (ゆきのした)

     11月30日の、色暦 雪の下(ゆきのした) – Yukinoshita 「静けさの中に、ぬくもりがある。」 「雪の下」は、植物ユキノシタ(Saxifraga stolonifera)に由来する色名。雪が積もってもその下で緑の葉を保ち続けることから名づけられました。葉は丸く、白い斑が入り、初...
  • 11月29日 色暦 黒橡 (くろつるばみ)

    11月29日の、色暦 黒橡(くろつるばみ) – Kurotsurubami 「深い森の記憶が、静かに息づいている。」 黒橡は、橡(つるばみ=くぬぎ)の実を砕いて煎じ、鉄媒染で染め上げた青みがかった黒色。古代では庶民の衣服に使われていましたが、平安期以降は貴人の喪服にも用いられ、威厳と静寂を...
  • 11月28日 色暦 墨色 (すみいろ)

     11月28日の、色暦 墨色(すみいろ) – Sumi-iro 「語られないものの中に、深さがある。」 墨色は、墨の五彩のうち「焦(こげ)」にあたる、黒に近い灰黒色。菜種油や松を燃やしてできた煤(すす)を膠で練り、香料を加えて固めた墨から生まれる色です。古来、僧侶の常服や書画に用いられ、凶...
  • 11月24日 色暦 白磁 (はくじ)

     11月27日の、色暦 白磁(はくじ) – Hakujiiro 「白湯のような色。心を温める器の美。」 白磁は、磁器の中でも特に純度の高い白を持つ焼き物の色。中国の景徳鎮や朝鮮李朝の白磁、日本では有田や京焼などでも知られ、凛とした美しさと静けさを湛えています。その白は、ただの無色ではなく、...
  • 11月26日 錆納戸 (さびなんど)

     11月26日の、色暦 錆納戸(さびなんど) 「しまわれたものに、時間が染み込む。」 錆納戸は、藍染めに灰色を重ねたような、くすんだ青緑色。江戸時代、反物を保管する「納戸」の暗がりの色に由来し、静けさと奥行きを感じさせる色です。浅葱色よりも深く、藍色よりも柔らかい。使い込まれた布や、古い木...
  • 11月25日 色暦 海松色 (みるいろ)

    11月25日の色暦 海松色(みるいろ) - Miru-iro 「海の底で、静けさがゆれている。」 色の紹介 海松色(みるいろ)は、深い緑がかった褐色。その名は、海藻の一種「海松(みる)」に由来します。古くは平安時代の装束にも使われ、落ち着きと深みを感じさせる色として親しまれてきました。 ...
  • 11月24日 色暦  芭蕉色 (ばしょういろ)

    11月24日の、色暦 芭蕉色(ばしょういろ) 「冬の手前に、南の風が通りすぎる。」 芭蕉色は、芭蕉の若葉のような、やや黄みがかった淡い緑色。その名の通り、芭蕉(バショウ)の葉の色に由来します。芭蕉はバナナに似た植物で、沖縄や九州など温暖な地域に育ち、古くは繊維としても使われてきました。 1...
  • 11月23日 色暦 深緋 (こきひ)

    11月23日の、色暦 深緋(こきひ) 「働く手に、静かな誇りが灯る。」 深緋は、茜と紫草を重ねて染めることで生まれる、紫みを帯びた暗い赤色。10世紀の法典『延喜式』では、紫に次ぐ高位の朝服の色とされ、格式と敬意を象徴する色でした。その深みは、華やかさではなく、内に秘めた力を語ります。 11...
  • 11月22日 色暦  灰白 (かいはく)

    11月22日の、色暦 灰白(かいはく) 「白さの中に、静けさが宿る。」 灰白は、白にほんの少し灰を混ぜたような淡いグレー。純白よりも柔らかく、銀鼠よりも明るい。空気が白くなる頃、霜が降り、吐息が見えるようになる季節にふさわしい色です。 この色は、冬の始まりを告げる「小雪(しょうせつ)」の頃...
  • 11月21日 色暦  黒紅 (くろべに)

     11月21日の、色暦 黒紅(くろべに) 「語られぬ紅が、静けさの奥で燃えている。」 黒紅(くろべに)は、黒に近い深い紅色。紅の情熱を内に秘め、静けさと気品を併せ持つ色です。表には出さず、裏地や襦袢に忍ばせる——そんな江戸の粋を象徴する色でもあります。 この色は、華やかさを抑えた「内なる紅...
  • 11月20日 色暦 紅消鼠 (べにけしねず)

     11月20日の、色暦 紅消鼠(べにけしねず) 「紅を消したその先に、語られない想いがにじむ。」 紅消鼠は、紅色の上に墨や黒を重ねたような、灰みがかった赤紫色。江戸後期に流行した「四十八茶百鼠」のひとつで、粋と安心の美学を映す色です。色名の「消」「鼠」は、どちらも“味を感じない”ことを示し...