12月2日 色暦 (しもべに)


 12月2日の、色暦

霜紅(しもべに) – Shimobeni

「冷えた空気に、紅がひとすじ。」

「霜紅(しもべに)」は、霜が降りた朝に、紅葉の名残がひとすじだけ残るような、冷たさと温もりが交差する紅色。
冬の入り口で、色を失いかけた風景の中に、ふと目に留まる紅の気配。
それは、季節の終わりと始まりをつなぐ、静かな情熱の色です。


 暮らしの中の霜紅

• 霜に縁取られた紅葉の一枚
• 冬の朝、山茶花の花びら
• 冷たい空気に浮かぶ、頬の紅


霜紅は、**「冷えの中にある、命の余韻」**を映す色。
WABISUKEが大切にする「余白」や「見えないところに宿る美しさ」に通じる、儚くも力強い色彩です。


 参考文献

• 『日本の伝統色』 紫紅社
• 『紅葉と霜の詩情』 色彩文化研究会
• 『冬の植物図鑑』 山と渓谷社