『ただ坐る』から始まる美学ー道元とWABISUKEの静けさ


「ただ坐る」から始まる美学──道元とWABISUKEの静けさ

京都の朝。まだ人通りの少ない路地に、ひとひらの落ち葉が舞う。
その静けさの中に、私たちは何を感じるでしょうか。

WABISUKEが大切にしている「余白」や「間(ま)」の感覚。
それは、鎌倉時代の禅僧・道元が説いた「只管打坐(しかんたざ)」の思想と深く響き合います。                                           道元とは誰か?

道元(1200–1253)は、日本曹洞宗の開祖であり、「坐禅こそが仏法のすべて」と説いた人物です。
彼の言葉は、難解でありながらも、どこか詩的で、静かな力を持っています。

「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 冷しかりけり」

この歌のように、道元は季節の移ろいの中に、仏の姿を見出しました。
それは、WABISUKEが描く季節のイラストや、色彩の選び方にも通じる感性です。

「する」より「ある」──道元の哲学とブランドの在り方

現代は「何をするか」「どう見せるか」が重視されがちです。
でも道元は、「ただ坐る」ことの中に、すべての答えがあると説きました。

WABISUKEもまた、「何を売るか」より「どう在るか」を大切にしています。
商品の背景にある物語、色に込められた意味、そして空気のように漂う静けさ。
それらは、道元の思想と同じく、言葉にならない美しさを宿しています。

若い世代へ──「坐る」ことのすすめ

忙しい日々の中で、何もしない時間を持つことは、少し怖いかもしれません。
でも、道元は言います。「坐ることは、仏になること」だと。

WABISUKEのアイテムやブログが、そんな「坐る時間」のきっかけになれたら。
たとえば、季節のイラストを眺めながら、深呼吸してみる。
それだけで、世界の見え方が少し変わるかもしれません。