2月13日 色暦 懐紅 (かいこう)

懐紅(かいこう) – Kaikō

「春の気配が、記憶の奥に触れるとき、心は静かにほどける。」

2月13日の、色暦

「懐紅」は、春の気配が、
過去の記憶にそっと触れるような、淡い紅梅の色。
それは、季節の移ろいが“懐かしさ”として立ちのぼる瞬間を映す色です。

朝の光が、障子越しに落ちるとき、
そのやわらかさに、ふと昔の春を思い出す。
梅の香が、記憶の奥にある風景を呼び起こす。
それは、今ここにある春が、過去と重なり合う瞬間。

器の中の香が、空間に溶けていくとき、
その香りは、どこか懐かしく、どこか新しい。
季節は、ただ進むだけではなく、
記憶の奥に触れながら、心をほどいていく。

この色は、
「記憶の紅」や「懐かしさの気配」。
春は、過去と現在をやさしく結びながら、
静かに、深く、染み込んでくる。

暮らしの中の懐紅

• 障子越しに落ちる光が、昔の春を思い出させる朝
• 白磁の器に残る香が、記憶の奥に触れる瞬間
• 咲きかけの梅が、懐かしさとともに空間を染める気配


懐紅は、WABISUKEが大切にする
**「素材の記憶」や「空間の情緒」**と響き合う色。
見えないものが、心の奥に触れるという、
やさしい季節の詩です。

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備考と語源

「懐紅(かいこう)」は詩的造語であり、伝統色ではありません。
「懐かしさ」と「紅」が重なり合う語感から生まれた、
春の気配が記憶に触れる瞬間を映す色です。

・類似する色には「紅梅色」「淡紅」「桜色」などがありますが、
「懐紅」はより“記憶の情緒”や“懐かしさの気配”に焦点を当てた色です。

「春の気配が、記憶の奥に触れるとき、心は静かにほどける。」

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