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by kataokatetsuya
「暮しが仕事──河井寛次郎と民藝の炎」
京都・五条坂の静かな路地に、今も息づく窯があります。そこに立つと、土の匂いと火の記憶が、静かに語りかけてくるようです。河井寛次郎──陶芸家であり、詩人であり、民藝の思想を生きた人。彼の器には、暮らしそのものが宿っています。
島根から京都へ──陶芸の...
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「暮らしに染まる美──芹沢銈介と型絵染の詩」
日々の暮らしに、静かに寄り添う色と文様。芹沢銈介(せりざわ けいすけ)は、その美を布に染め、風に揺れる暖簾や、壁に掛けられた布に命を吹き込みました。彼の作品は、民藝の精神を体現しながら、どこか遊び心と詩情をたたえています。
■ 型絵染とい...
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人間万歳──武者小路実篤という光
はじめに
「人間は美しい」この言葉を、文学だけでなく生き方で証明しようとした人がいました。武者小路実篤──白樺派の創始者であり、理想主義者であり、詩人であり、画家。彼のまなざしは、白樺の幹のようにまっすぐで、柔らかな光を放っていました。
白樺派と理想主...
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白樺の理想と民藝のまなざし──思想と美の交差点
はじめに
白樺の林を歩くと、一本一本の木がまっすぐに空を仰いでいる。その姿は、理想を信じた文学者たちのまなざしにも似ている。そして、名もなき器や布に宿る美を見つめた民藝の思想もまた、同じ空を見ていたのかもしれない。
本記事では、白樺派と民藝運...
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白樺の光に包まれて──白樺派という理想の森
はじめに
秋の風が白樺の葉を揺らすように、心にそっと触れてくる文学があります。
それが「白樺派」。明治末から大正期にかけて、若き文学者たちが理想と人間性を信じて紡いだ言葉の森です。
白樺派とは
1910年、学習院出身の青年たちが...
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「土と詩をつなぐ旅人──バーナード・リーチと民藝の架け橋」
イギリスに生まれ、日本に育まれた陶芸家、バーナード・リーチ。彼は、東洋と西洋の美をつなぐ旅人でした。柳宗悦との出会いが、彼の人生を大きく変え、民藝という思想に深く根ざした創作の道を歩むことになります。
【幼少期と日本との縁】
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「無名の美を紡いだ人々──柳宗悦と民藝の仲間たち」
日々の暮らしの中に、静かに息づく美があります。それは、名もなき職人の手によって生まれ、使われることで育ち、やがて誰かの心に残る美。この「用の美」に光を当てたのが、柳宗悦と民藝運動の仲間たちでした。
柳宗悦──美を見つける眼差し
柳宗悦(...
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by kataokatetsuya
「用の美」──柳宗悦が見つけた、名もなき手仕事の輝き
美とは、誰かの名声によって生まれるものではない。それは、日々の暮らしの中で、静かに、無心に、育まれていくもの。柳宗悦が見出したのは、そんな「名もなき美」の力でした。
無名の工人──ヒーローなき芸術
柳宗悦は、1920年代の日本で「民...
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