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by kataokatetsuya
香道の深奥:香りに宿る日本の精神
一、香のはじまり——仏教とともに渡来した芳香の文化
日本における香の文化の起源は、推古天皇三年(595年)、淡路島に漂着した一本の香木に遡る。『日本書紀』には、その香木が海岸に流れ着き、地元の人々がその芳香に驚き、朝廷に献上したという記録が残されている。...
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by kataokatetsuya
WABISUKE香道記:香りは、記憶の扉をひらく
「香りを聞く」とは、ただ鼻で感じることではない。それは、心で受け止める行為。香道の世界では、香りは「聞くもの」とされる。その理由を、私は今日、ようやく少しだけ理解した気がする。
香炉の中の静寂
香炉の灰に銀葉をのせ、香木をそっと置く。炭...
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by kataokatetsuya
香りを「聞く」時間──香道という静かな物語
ある秋の日、ふと風に乗って届いた香りに、遠い記憶がよみがえったことはありませんか?香道は、そんな「香りの記憶」を丁寧に聞き取る、日本独自の芸道です。茶道や華道と並ぶ三大芸道のひとつでありながら、その存在はどこか秘めやかで、まるで森の奥に咲く一輪の...
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