侘びと数寄の違い

侘びと数寄のちがい——不足の美と、遊びの美をめぐって

「足りないことが、美しいと思えるようになったとき、世界は静かに変わる。」

WABISUKEという名前には、ふたつの美意識が宿っています。
ひとつは「侘び（わび）」——不足や寂しさを受け入れ、そこに美を見出す心。
もうひとつは「数寄（すき）」——美を求め、遊び、工夫する姿勢。

このふたつは、まるで静と動。
受け入れる侘と、求める数寄。
どちらも、日本の美の根っこにある感性です。

侘（わび）——静けさの中にある、深い美

侘びとは、たとえば使い込まれた器のひびに、時間の重みを感じること。
完璧ではないものに、完璧以上の味わいを見出すこと。
千利休が茶の湯に取り入れた「侘び茶」は、まさにこの精神の象徴です。

侘びは、足りないことを否定しません。
むしろ「足りないからこそ、美しい」と感じる心のあり方です。

数寄（すき）——美を遊ぶ、工夫する、愛する

数寄は「好き」が語源。
和歌を詠み、器を選び、茶室を設える——そんな美へのこだわりと遊び心が数寄です。

侘びが「あるがままを受け入れる」なら、
数寄は「あるがままを愛し、さらに工夫する」。

数寄者とは、美を追い求める人。
そしてWABISUKEは、侘びの静けさと、数寄の遊び心を両方持つブランドです。

若い感性にこそ、伝えたいこのちがい

現代は、情報もモノもあふれています。
でも、足りないことを美しいと思える感性は、むしろこれからの時代に必要なのかもしれません。

侘びは、静けさの中にある自由。
数寄は、遊びの中にある創造。
どちらも、WABISUKEのプロダクトに宿る美意識です。

WABISUKEのクラフトに宿る「侘」と「数寄」

• 使い込むほど味わいが増すトートバッグ
• 余白を大切にしたロゴデザイン
• 色彩に込めた伝統と遊び心（丹、朱赤、伽羅…）

それぞれに、侘と数寄の精神が息づいています。

まとめ：不足を受け入れ、遊びを忘れない

侘と数寄。
静けさと遊び。
受容と創造。

このふたつの美意識を、WABISUKEは若い世代に届けたい。
そして、日々の暮らしの中に、静かで深い美しさを見つけるきっかけになれたら——それが、私たちの願いです。