銀閣寺にて、ひかりと影のあいだに


銀閣寺にて、ひかりと影のあいだに

秋の気配が、京都の空にそっと滲みはじめる頃。
私たち、銀閣寺の庭に立ちました。

苔むした石畳を踏みしめるたび、時の粒子が足元でほどけていくような感覚。
この場所には、語られぬ言葉が満ちている。 それ
は、室町の静寂。 足利義政の孤独。 そして
、わび・さびという美の哲学が芽吹いた瞬間の、微かな残響。

銀閣寺は、金閣寺のような華やかさを
持た
ない

白砂の波紋は、月を待つ湖面のように静かで、
松の枝は、風の記憶をそっと抱いている

WABISUKEのものづくりも、そんな沈黙の美を目指しています。
言葉にしすぎず、飾りすぎず、ただ、
手に残る温度や、
目を閉じた瞬間見える色を、大切にしたい。

銀閣寺は、完了を断った美の象徴。
それは、私たちが追い求める「未完の完了」でもあります。
時を超えて、誰かの心にそっと触れるもの。そんなものを
、私たちが作りたい。

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