12月8日 色暦 銀煤竹 (ぎんすすたけ)

12月8日の色暦は「銀煤竹(ぎんすすたけ)」です。
囲炉裏の煙に燻された竹の古色に、銀の静けさが重なる、冬の渋みと気品を湛えた色です。

 12月8日の、色暦

銀煤竹(ぎんすすたけ) – Gin-susutake

「燻されて、光る。冬の奥行き。」

「銀煤竹」は、囲炉裏や竈の煙に長年燻された竹の色「煤竹色」に、銀の気配を重ねた渋い茶褐色。
煤竹色は室町時代から使われていた伝統色で、江戸時代には小袖や羽織に好まれた通好みの色でした 。

銀煤竹はその中でも、すすけた竹の赤黒さに白みが差した色合い。
冬の光が差し込む古民家の柱、使い込まれた茶道具の艶、
そして、時間の積層が生んだ美しさを映す色です。


 暮らしの中の銀煤竹

• 囲炉裏の煙に燻された竹の柱
• 古い茶箪笥の艶やかな木肌
• 焙じ茶の茶葉が焦げる寸前の色


銀煤竹は、**「使い込まれたものの美」**を映す色。
WABISUKEが大切にする「時間の詩情」や「手触りの記憶」に通じる、静かな深みと品格を宿しています。

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 備考

• 銀煤竹は「煤竹色」の変相色のひとつで、享保年間(1716〜1736)頃に流行した記録があります 。
• 「銀」は“白みがかる”という意味で、金煤竹(黄みがかる)との対比で使われました 。