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by kataokatetsuya
色暦|10月21日の色:白茶(しらちゃ)
白みがかった淡い茶色──それが「白茶(しらちゃ)」という、静けさと温もりを包む色。
江戸時代、濃い茶色が流行した元禄期を経て、文化・文政期には「煤竹廃れて白茶」と言われるほど、茶人や数寄者たちに好まれた粋な色でした。
この色には、乾いた土や和紙、...
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by kataokatetsuya
色暦|10月20日の色:紅掛空色(べに立ちそらいろ)
空に紅を差したような、夕暮れの色。紅掛空色は、青空にほんのり紅が混ざる瞬間──昼と夜の境目にだけ見える、儚い美しさを映した色です。
この色には、過ぎゆく時間の優しさと、明日へ続く残り韻が宿っています。
今日という日が、空を見上げる静か...
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by kataokatetsuya
色暦|10月19日の色:洒落柿(しゃれがき)
柿色に、ほんの少しの粋を添えて──洒落柿は、秋の装いに似合う、遊び心のある柿色です。
熟れすぎず、渋すぎず。この色には、季節を楽しむ余裕と、さりげない美意識が宿っています。
江戸の町人文化にも通じるような、粋な色名。今日という日が、装いに心を添...
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by kataokatetsuya
色暦|10月18日の色:藍媚茶(あいこびちゃ)
藍と茶が混ざり合った、艶やかな深色。それは、秋の夜に灯る静かな色気──媚びず、ただ美しい。
藍媚茶は、江戸時代の粋を感じさせる色。藍の冷たさと茶の温もりが溶け合い、知性と艶を併せ持つ佇まいを生み出します。
華やかさではなく、深み。今日という日...
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by kataokatetsuya
色暦|10月17日の色:黄橡(きつるばみ)
黄みがかった橡(つるばみ)色。それは、秋の木々が静かに語りかけるような、落ち葉のざわめきを感じさせる色。
橡はドングリの実から染められる伝統色。黄橡はその中でも、やや明るく、風に舞う葉の軽やかさを映す色合いです。
華やかではないけれど、確かに季...
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by kataokatetsuya
色暦|10月16日の色:紅鬱金(べにうこん)
鬱金(うこん)に紅を差した、華やかでありながら落ち着いた色。それは、秋の祝祭と静けさが同居するような、揺らぎの美。
紅鬱金は、染料としても古くから親しまれてきた色。鮮やかすぎず、くすみすぎず──季節の境目に立つような、絶妙な気配を纏っています...
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