STORIES

  • 和鏡 (わきょう) 時を映す、詩のかけら

      和鏡(わきょう)—時を映す、詩のかけら 鏡に映るのは、ただの姿ではありません。それは、時代の記憶であり、祈りのかたちであり、そして、心の奥にひそむ風景でもあります。 和鏡とは 和鏡とは、日本独自の様式で作られた金属製の鏡のこと。平安時代後期から盛んに製作され、鏡背(鏡の裏面)には草花...
  • 鳴らされぬ鐘の祈り  銅鐸に宿る沈黙の音

     鳴らされるぬ鐘の祈り — 銅鐸に宿る沈黙の音 弥生の空に、音は響いたのだろうか。緊急、響かぬことこそが祈りだったのか。  銅鐸とは何か 銅鐸は、弥生時代(紀元前2世紀〜2世紀頃)に製造された釣鐘型の青銅器です。 • 素材:青銅(銅+錫+鉛)• 形状:釣鐘型、文様付き、振り子あり/なし•...
  • 土器が語るこころの変化  弥生土器に宿る機能美

       土器が語るこころの変化 — 弥生土器に宿る機能美 縄文の土器が「火と祈りのかたち」なら、弥生の土器は「稲と暮らしのかたち」。かたちは変わっても、そこに宿る人のこころは、静かに息づいています。 弥生土器とは何か 弥生土器は、紀元前4世紀頃から登場した、農耕文化とともに発展した土器です。...
  • 土と稲のあいだ  縄文と弥生、器に宿る魂のかたち

    土と稲のあいだ──縄文と弥生、器に宿る魂の形 はじめに:時代は変わる、祈りの形も変わる 縄文土器の炎のような文様。弥生土器の静かな響き。 それぞれの器には、時代の精神が刻まれている。 このブログでは、縄文と弥生の違いを「器」「暮らし」「祈り」の視点から見つめ直し、美と意味の変遷をたど...