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  • 四季をまとう、記憶のがま口

      四季をまとう、記憶のがま口 ──WABISUKE 花遊び柄仕切りがま口に宿る、日本の美意識 春は、始まりの色をしている。まだ寒さの残る風の中に、ふと香る梅の気配。白く、紅く、枝先に灯るその花は、冬の沈黙を破る最初の囁き。やがて椿が艶やかに咲き、その深紅は、心の奥に眠っていた情熱を呼び覚...