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by kataokatetsuya
スマートフォンと銀閣寺、あるいは記憶の余白について
最近、京都に行くときは、なるべくスマートフォンを見ないようにしている。もちろん、地図アプリは便利だし、カフェの場所を調べるのにも役立つ。でも、あまりにも便利すぎて、気がつくと目の前の風景が、どこか遠くのスクリーンの中にあるような気がして...
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by kataokatetsuya
静けさの中に咲いた美──足利義政と東山文化
1. 将軍にして、芸術家──足利義政という存在
十五世紀後半、日本は応仁の乱という未曾有の内乱の渦中にありました。将軍家の後継争いを発端とし、京都の町は焼け野原と化し、武士たちは利権を巡って争い、民衆は日々の暮らしに苦しんでいました。そのような...
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by kataokatetsuya
銀閣寺にて、ひかりと影のあいだに
秋の気配が、京都の空にそっと滲みはじめる頃。私たち、銀閣寺の庭に立ちました。
苔むした石畳を踏みしめるたび、時の粒子が足元でほどけていくような感覚。この場所には、語られぬ言葉が満ちている。 それは、室町の静寂。 足利義政の孤独。 そして、わび・さびという美...
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