京都 源光庵 悟りの窓と迷いの窓に映る、心のかたち

京都・源光庵|悟りの窓と迷いの窓に映る、心の在り方
「人生って、丸いと思いますか?気づいて、四角い?」
京都・鷹峯に佇む禅寺「源光庵」には、そんな問いかけをしてくる窓があります。
それが、悟りの窓と迷いの窓── 静けさの中で、心と向き合う場所。
悟りの窓|円は、宇宙と調和の象徴
本堂の反対にある丸窓は、「悟りの窓」と呼ばれています。
円は、禅において**円通(えんつう)**を象徴し、宇宙の調和や無限の範囲を表します
。
丸い窓に映る紅葉は、まるで時間の輪郭。
過去も未来も、今この瞬間に溶け込んでいったようでした。
迷いの窓|角は、生老病死の象徴
右側の四角い窓は、「迷いの窓」。
角は、人生の四苦──生・老・病・死を象徴し、私とは思えない悩みや葛藤をじっくり考えます。
この窓から見る庭は、どこか鋭くて、でも確かに美しい。
角窓に映る景色は、まっすぐで、少し痛い。
でもその痛みこそが、生きている証なのかもしれない。
血天井|語られない祈りの痕跡
源光庵にはもう一つ、静かに語りかけてくる場所があります。 それ
は「血天井」。
伏見城の戦いで命を落とした武士たちの血痕が、天井板として今も残っています。その
痕跡は、ただ歴史ではなく、祈りの形として空間に息づいています。
季節とともに、心も色づく
秋には紅葉が窓を彩り、春には新緑が心を潤します。
源光庵は、ただの観光地ではありません。自分の
心と静かに向き合うための場所
。