12月10日 色暦  柚子黄 (ゆずき)


 12月10日の、色暦

柚子黄(ゆずき) – Yuzuki

「寒さの底に、香りの光。」

「柚子黄(ゆずき)」は、熟した柚子の果皮のような、明るくやわらかな黄色。
冬の寒さが深まるこの時季、柚子は実りのときを迎え、
湯船に浮かべれば、身も心も温まる香りの結界となります。

この色は、冬の冷気に差し込む陽だまりのような存在。
冷たさを照らし、凍える手をそっと包むような、やさしい光の色です。


 暮らしの中の柚子黄

• 冬至の柚子湯に浮かぶ果実の色
• 柚子ジャムや柚子味噌の、ほのかな黄金色
• 霜の朝に実る、庭の柚子の実


柚子黄は、**「香りの記憶と、季節の手触り」**を映す色。
WABISUKEが大切にする「暮らしの詩情」や「素材の物語」に通じる、五感で感じる色です。


備考と語源

• 「柚子黄」は伝統色としての記載は少なく、詩的造語に近い色名です。
• ただし、柚子の果皮を染料に用いた「柚子染(ゆずぞめ)」は古くから存在し、
 その色味は淡い黄橙色〜明るい黄土色に近いとされます。