STORIES
-
色暦 10月14日の色 柿渋 (かきしぶ)
色暦|10月14日の色:柿渋(かきしぶ) 渋く熟れた柿の皮のような赤茶。それは、秋の深まりとともに現れる静かな渋みの色。 柿渋は、古くから防腐や染料として使われてきた実用の色。けれどその色には、時間の積み重ねと、暮らしの知恵が宿っています。 華やかさではなく、落ち着きと深み。今日という日... -
『色に宿る言葉、言葉に染まる命』 志村ふくみの世界
「色に宿る言葉、言葉に染まる命」—志村ふくみの世界 秋の霞が庭先に漂う頃、志村ふくみさんの織物に触れると、季節の気配が糸の奥から立ち上がってくるような錯覚に満ちている。 桜の花びらで染めた糸は、一時花の色独特ではない。 それは、花が咲く前の静けさ、散った後の余韻、そして人の記憶に残る「桜」...